第38話 海賊団
地面にクロが横たわる。
ルフィは猫の手の爪5本が突き刺さったままの岩を放り投げて言った。
「後5本だな、その変な剣」
にっと笑うルフィに、クロはゆっくりと起き上がった。
坂の下では海賊たちが騒ぎ出す。
「あの野郎・・・、C(キャプテン)・クロの”猫の手”を・・・!」
「まだ片方残ってる!そんな奴ひっかき斬っちまえェ、C・クロォ!」
「おい!その名は禁句じゃねェのかよ」
「確かこの村での名は、クラハ・・・何とか」
「じゃ、クラさんだな」
「クラさん!やっちまえーっ!!!」
そんな海賊達の声援に、クロは言った。
「てめェらは黙ってろ・・・!後でちゃんと全員消してやるからよ・・・。もちろんジャンゴの奴もな・・・」
「な!」
「何でおれ達まで!!?」
海賊たちはみんな一様に青ざめた。
その頃、林の中ではジャンゴがカヤを相手に悪戦苦闘していた。
ウソップ海賊団の3人はすでに催眠術の餌食になり、地面に転がって眠りこけている。
「目を開けねェか、小娘っ!」
「いやです」
目をつぶったまま、きっぱりと断るカヤ。
そりゃそうだ、チャクラムを見なければどんな強力な催眠術でも絶対にかからない。
ジャンゴの催眠術、破れたり。
「あなたの催眠にはかからないわ。遺書なんて書きません」
イラついたジャンゴは実力行使に出た。
無理やり開かせようと、カヤに襲い掛かる。
「ならば力づくで目ん玉開かせてやる!」
「きゃああ!」
その時だった。
「今だ、くらえっ!!」
「コショー目つぶしっ!」
にんじんとたまねぎがジャンゴに襲い掛かる。
「ぬはあっ!ブエっきし!ニっきし!!」
モロにコショーを顔にくらったジャンゴは、たまらず転げまわる。
そこへピーマンが追い討ち。
「とーっ!!!」
「はうっ!!!」
手にしたバットでジャンゴの股間を思いっきり殴りつけた。
コショーと股間のダブルパンチで、ジャンゴは動けない。
「・・・あなた達」
カヤがほっとしたように3人を見つめた。
3人は力強く笑う。
「催眠にかかったフリしてたんだ!」
「そう何度も眠らされてたまるか」
「次の作戦行くぞ!」
そしてすぐさま行動に移す。
ジャンゴは何とか立ち上がる。
しかしそこにはもう誰もいなかった。
「ハァハァ!フーッ!!!・・・チビども・・・、どこへ隠れやがった・・・!」
ジャンゴは辺りを見回す。
「女もいねェ・・・、あいつら先に殺しとくんだったぜ・・・!ナメやがって・・・」
その時、ジャンゴの頭上の木の上からたまねぎがスコップ片手に襲い掛かる。
しかし、相手は一応本物の海賊だ。
「調子に乗るな」
「うわああああ!」
落ちてきたところを、たまねぎはジャンゴに首根っこを掴まれてしまった。
「たまねぎっ!!」
残りの2人が叫ぶ。
─── その声は、追いかけていたウソップとゾロにも聞こえていた。
「─── おい、聞こえたか!?」
「ああ!あいつらの声だ!」
敵は、近い。
「あっちだ、急行だ!!」
「おう!!」
2人は声のした方へ急いだ。
ウソップ海賊団のピンチは続く。
「─── てめェらガキの海賊ごっこが少々立ち入りすぎたな・・・」
「うぐぐ・・・ぐ・・・」
「ホンモノの海賊の喧嘩に出しゃばっちまった愚かさをあの世でよォく・・・、反省するがいい!!!」
そう言うと、ジャンゴはたまねぎを木の幹へ叩き付ける。
「この野郎ォォ!!!」
にんじんとピーマンが同時に叫んだ。
一方、海岸ではクロの言葉に海賊たちは慌てていた。
「じょ・・・」
「冗談やめてくださいよ、C・クロ!!」
「おれ達が村を襲うのは、まだ手遅れじゃないでしょう!!?」
「それにジャンゴ船長があの女に遺書を書かせりゃ、計画は成功のはず!」
そんな海賊たちに、クロは冷たく言い放つ。
「この計画の心配なら不要だ。てめェらの屍さえありゃあ、何なりと濡れ衣を着せられるからな」
「!!!」
「そもそもお前達をこの村から出すつもりはなかったよ。困るんだ、このおれの生存を知る輩に生きててもらっちゃあ」
「そんな!それじゃあおれ達ァ初めから・・・」
「殺される計画だったのか・・・!!?」
「そうとも、まだおれがC・クロと名乗った3年前からな・・・。全ては”計画”だ!!!」
クロがほくそ笑む。
ルフィはそんな彼らに呆れて言った。
「バカかお前ら。カッコ悪ィ海賊団だな」
「フン・・・、格好悪い?海賊団なんてのは、しょせん世間からはみ出した野犬のかき集めだ。”計画”なくしてそんな奴らに何ができる!どいつもこいつも、おれの計画に黙って従ってりゃいいんだ!」
クロは断言する。
「船員とは忠実な船長の”コマ”。部下を生かすも殺すも全ておれの采配次第。いかなる強力な壁でもおれの計画通りに立ち向かい、おれの計画の為に死ねばいい!それが海賊の一船の在り方というものだ!旅の小僧がナメた口を利くな!!!」
ルフィは静かに言った。
「お前がキャプテンで、たとえ何百人部下を従えようと、ウソップには勝てねェ」
「・・・・・!?」
海賊たちにはルフィの言った意味はわからない。
クロも同様だった。
「何?おれが海賊ごっこのキャプテンに劣るってのか」
「そうだ」
クロは思わず笑い出した。
「ハッハッハッハ、面白ェこと言いやがる!おれの武器を片手へし折ったくらいでいい気になるな。何が勝てねェのか言ってみろ!」
そう叫んで、抜き足でルフィの前から姿を消す。
しかし、ルフィはこぶしを構えて笑った。
「器だよ」
「何を!!?」
「お前は本物の海賊を知らないんだ!!!」
ルフィは背後にいたクロめがけ、なぎ払うように吹っ飛ばした。
その様子に、海賊たちは目を疑う。
「あ・・・」
「あいつ・・・、”抜き足”の速さについていきやがった!」
「─── 侮辱されたもんだ・・・!」
クロはゆっくりと起き上がる。
「本物の海賊がそんなに知りたかったんなら教えてやるとも。その恐さをだ・・・!幾度となく視線を超えた、海賊の恐ろしさを・・・!!!」
そう言うと、クロは両腕を下げ、身体を左右にゆらゆらと揺らし始める。
「!!!」
それを見た海賊たちが目に見えてうろたえだした。
「おい、あの構えまさか・・・!」
「あの技をやるんじゃ・・・」
「相手はたった一人なのにか!!?」
「でも、間違いねェ・・・!」
「”杓死”だ!!!」
「”杓死”を使う気だ!!!」
「この位置はマズくないか!!?」
「おれ達までくらっちまう!」
「殺す気なんだよ、おれ達も!」
「さっき言ってたじゃねェか!」
そして口々にクロに訴えかけた。
「キャ・・・、キャプテン・クロ!おれは海へ出てもあんたが生きてるなんて一言も言いませんから、助けてください!」
「てめェ、汚ねェぞ、自分だけ!」
「おれだって言わねェよ、C・クロ、どうか命だけは!」
「おれもだ!」
「おれもだ、おれもだ!!」
「その技だけはやめてください!」
「おれ達何でもしますからァ!!!」
ルフィはその様子に訝った。
「・・・何だっつうんだよ。ぶらぶらやってるだけじゃん・・・」
クロが叫ぶ。
「”杓死”!!!」
「─── あーあ、不作・・・」
海賊たちの船でお宝を漁っていたナミは、ため息をつきながら甲板に出てきた。
「もう少しはあると思ったのに、お宝❤」
しかし両手で抱えるほどの量のお宝は、がっつりゲットしている。
「さて、戦いは終わった頃かしら?」
船から坂を見下ろす。しかし異様な雰囲気だ。
「・・・何、みんな止まっちゃって・・・。終わったのかな?」
その時だった。
坂の下の海賊たちに異変が起きた。
「うわあああっ!」
一人が急に血を吹いて、倒れる。
「き・・・きたァ!!!」
とうとう始まってしまった。海賊たちは慌てて逃げようと試みる。
ルフィもあさっての方向で起きている斬撃に、ただ驚くしかない。
「な!・・・何であんなとこで・・・!」
しかし、見ている間に1人、また1人と斬り倒されていく。
「うわ!」
「また!」
そして、ルフィの傍の岸壁にも斬られた跡がつけられる。
「今度はカベかっ!」
防ぐ間もなく斬り倒されていく海賊達。
「ぎゃああ!」
海賊の1人が懇願した。
「C・クロ!もう、やめて下さい!」
「無駄だ!これは”抜き足”での無差別攻撃!速さゆえ、本人だって何斬ってるかわかっちゃいねェんだ!疲れるまで止まらねェんだ!!」
その様子を、ナミは信じられない気持ちで見つめいていた。
─── な・・・、何が起こってるの・・・!?突然人が斬られてく!
「この技で船員が一体何十人巻き込まれて・・・ぐえっ!」
「ぎゃああ!」
「助けてェ!!」
「できるだけ身をかがめろぉ!!」
ルフィもその様子をただ見つめていた。
彼も少しづつではあるが、クロの攻撃によって斬られはじめている。
でもそんな事より、今目の前で起こっている出来事が信じられなかった。
海賊が、元とはいえその船長によって襲われているのだ。
仲間が、元仲間によって傷つけられている。
ルフィは奥歯をかみしめた。
「・・・出て来い執事・・・」
海賊たちはまだ襲われ続けている。
そこに向かって、彼は叫んだ。
「お前は仲間を何だと思ってるんだァ!!!」
「ルフィ・・・!!?」
ナミも驚くほどの、ルフィの叫びであった。
ルフィは猫の手の爪5本が突き刺さったままの岩を放り投げて言った。
「後5本だな、その変な剣」
にっと笑うルフィに、クロはゆっくりと起き上がった。
坂の下では海賊たちが騒ぎ出す。
「あの野郎・・・、C(キャプテン)・クロの”猫の手”を・・・!」
「まだ片方残ってる!そんな奴ひっかき斬っちまえェ、C・クロォ!」
「おい!その名は禁句じゃねェのかよ」
「確かこの村での名は、クラハ・・・何とか」
「じゃ、クラさんだな」
「クラさん!やっちまえーっ!!!」
そんな海賊達の声援に、クロは言った。
「てめェらは黙ってろ・・・!後でちゃんと全員消してやるからよ・・・。もちろんジャンゴの奴もな・・・」
「な!」
「何でおれ達まで!!?」
海賊たちはみんな一様に青ざめた。
その頃、林の中ではジャンゴがカヤを相手に悪戦苦闘していた。
ウソップ海賊団の3人はすでに催眠術の餌食になり、地面に転がって眠りこけている。
「目を開けねェか、小娘っ!」
「いやです」
目をつぶったまま、きっぱりと断るカヤ。
そりゃそうだ、チャクラムを見なければどんな強力な催眠術でも絶対にかからない。
ジャンゴの催眠術、破れたり。
「あなたの催眠にはかからないわ。遺書なんて書きません」
イラついたジャンゴは実力行使に出た。
無理やり開かせようと、カヤに襲い掛かる。
「ならば力づくで目ん玉開かせてやる!」
「きゃああ!」
その時だった。
「今だ、くらえっ!!」
「コショー目つぶしっ!」
にんじんとたまねぎがジャンゴに襲い掛かる。
「ぬはあっ!ブエっきし!ニっきし!!」
モロにコショーを顔にくらったジャンゴは、たまらず転げまわる。
そこへピーマンが追い討ち。
「とーっ!!!」
「はうっ!!!」
手にしたバットでジャンゴの股間を思いっきり殴りつけた。
コショーと股間のダブルパンチで、ジャンゴは動けない。
「・・・あなた達」
カヤがほっとしたように3人を見つめた。
3人は力強く笑う。
「催眠にかかったフリしてたんだ!」
「そう何度も眠らされてたまるか」
「次の作戦行くぞ!」
そしてすぐさま行動に移す。
ジャンゴは何とか立ち上がる。
しかしそこにはもう誰もいなかった。
「ハァハァ!フーッ!!!・・・チビども・・・、どこへ隠れやがった・・・!」
ジャンゴは辺りを見回す。
「女もいねェ・・・、あいつら先に殺しとくんだったぜ・・・!ナメやがって・・・」
その時、ジャンゴの頭上の木の上からたまねぎがスコップ片手に襲い掛かる。
しかし、相手は一応本物の海賊だ。
「調子に乗るな」
「うわああああ!」
落ちてきたところを、たまねぎはジャンゴに首根っこを掴まれてしまった。
「たまねぎっ!!」
残りの2人が叫ぶ。
─── その声は、追いかけていたウソップとゾロにも聞こえていた。
「─── おい、聞こえたか!?」
「ああ!あいつらの声だ!」
敵は、近い。
「あっちだ、急行だ!!」
「おう!!」
2人は声のした方へ急いだ。
ウソップ海賊団のピンチは続く。
「─── てめェらガキの海賊ごっこが少々立ち入りすぎたな・・・」
「うぐぐ・・・ぐ・・・」
「ホンモノの海賊の喧嘩に出しゃばっちまった愚かさをあの世でよォく・・・、反省するがいい!!!」
そう言うと、ジャンゴはたまねぎを木の幹へ叩き付ける。
「この野郎ォォ!!!」
にんじんとピーマンが同時に叫んだ。
一方、海岸ではクロの言葉に海賊たちは慌てていた。
「じょ・・・」
「冗談やめてくださいよ、C・クロ!!」
「おれ達が村を襲うのは、まだ手遅れじゃないでしょう!!?」
「それにジャンゴ船長があの女に遺書を書かせりゃ、計画は成功のはず!」
そんな海賊たちに、クロは冷たく言い放つ。
「この計画の心配なら不要だ。てめェらの屍さえありゃあ、何なりと濡れ衣を着せられるからな」
「!!!」
「そもそもお前達をこの村から出すつもりはなかったよ。困るんだ、このおれの生存を知る輩に生きててもらっちゃあ」
「そんな!それじゃあおれ達ァ初めから・・・」
「殺される計画だったのか・・・!!?」
「そうとも、まだおれがC・クロと名乗った3年前からな・・・。全ては”計画”だ!!!」
クロがほくそ笑む。
ルフィはそんな彼らに呆れて言った。
「バカかお前ら。カッコ悪ィ海賊団だな」
「フン・・・、格好悪い?海賊団なんてのは、しょせん世間からはみ出した野犬のかき集めだ。”計画”なくしてそんな奴らに何ができる!どいつもこいつも、おれの計画に黙って従ってりゃいいんだ!」
クロは断言する。
「船員とは忠実な船長の”コマ”。部下を生かすも殺すも全ておれの采配次第。いかなる強力な壁でもおれの計画通りに立ち向かい、おれの計画の為に死ねばいい!それが海賊の一船の在り方というものだ!旅の小僧がナメた口を利くな!!!」
ルフィは静かに言った。
「お前がキャプテンで、たとえ何百人部下を従えようと、ウソップには勝てねェ」
「・・・・・!?」
海賊たちにはルフィの言った意味はわからない。
クロも同様だった。
「何?おれが海賊ごっこのキャプテンに劣るってのか」
「そうだ」
クロは思わず笑い出した。
「ハッハッハッハ、面白ェこと言いやがる!おれの武器を片手へし折ったくらいでいい気になるな。何が勝てねェのか言ってみろ!」
そう叫んで、抜き足でルフィの前から姿を消す。
しかし、ルフィはこぶしを構えて笑った。
「器だよ」
「何を!!?」
「お前は本物の海賊を知らないんだ!!!」
ルフィは背後にいたクロめがけ、なぎ払うように吹っ飛ばした。
その様子に、海賊たちは目を疑う。
「あ・・・」
「あいつ・・・、”抜き足”の速さについていきやがった!」
「─── 侮辱されたもんだ・・・!」
クロはゆっくりと起き上がる。
「本物の海賊がそんなに知りたかったんなら教えてやるとも。その恐さをだ・・・!幾度となく視線を超えた、海賊の恐ろしさを・・・!!!」
そう言うと、クロは両腕を下げ、身体を左右にゆらゆらと揺らし始める。
「!!!」
それを見た海賊たちが目に見えてうろたえだした。
「おい、あの構えまさか・・・!」
「あの技をやるんじゃ・・・」
「相手はたった一人なのにか!!?」
「でも、間違いねェ・・・!」
「”杓死”だ!!!」
「”杓死”を使う気だ!!!」
「この位置はマズくないか!!?」
「おれ達までくらっちまう!」
「殺す気なんだよ、おれ達も!」
「さっき言ってたじゃねェか!」
そして口々にクロに訴えかけた。
「キャ・・・、キャプテン・クロ!おれは海へ出てもあんたが生きてるなんて一言も言いませんから、助けてください!」
「てめェ、汚ねェぞ、自分だけ!」
「おれだって言わねェよ、C・クロ、どうか命だけは!」
「おれもだ!」
「おれもだ、おれもだ!!」
「その技だけはやめてください!」
「おれ達何でもしますからァ!!!」
ルフィはその様子に訝った。
「・・・何だっつうんだよ。ぶらぶらやってるだけじゃん・・・」
クロが叫ぶ。
「”杓死”!!!」
「─── あーあ、不作・・・」
海賊たちの船でお宝を漁っていたナミは、ため息をつきながら甲板に出てきた。
「もう少しはあると思ったのに、お宝❤」
しかし両手で抱えるほどの量のお宝は、がっつりゲットしている。
「さて、戦いは終わった頃かしら?」
船から坂を見下ろす。しかし異様な雰囲気だ。
「・・・何、みんな止まっちゃって・・・。終わったのかな?」
その時だった。
坂の下の海賊たちに異変が起きた。
「うわあああっ!」
一人が急に血を吹いて、倒れる。
「き・・・きたァ!!!」
とうとう始まってしまった。海賊たちは慌てて逃げようと試みる。
ルフィもあさっての方向で起きている斬撃に、ただ驚くしかない。
「な!・・・何であんなとこで・・・!」
しかし、見ている間に1人、また1人と斬り倒されていく。
「うわ!」
「また!」
そして、ルフィの傍の岸壁にも斬られた跡がつけられる。
「今度はカベかっ!」
防ぐ間もなく斬り倒されていく海賊達。
「ぎゃああ!」
海賊の1人が懇願した。
「C・クロ!もう、やめて下さい!」
「無駄だ!これは”抜き足”での無差別攻撃!速さゆえ、本人だって何斬ってるかわかっちゃいねェんだ!疲れるまで止まらねェんだ!!」
その様子を、ナミは信じられない気持ちで見つめいていた。
─── な・・・、何が起こってるの・・・!?突然人が斬られてく!
「この技で船員が一体何十人巻き込まれて・・・ぐえっ!」
「ぎゃああ!」
「助けてェ!!」
「できるだけ身をかがめろぉ!!」
ルフィもその様子をただ見つめていた。
彼も少しづつではあるが、クロの攻撃によって斬られはじめている。
でもそんな事より、今目の前で起こっている出来事が信じられなかった。
海賊が、元とはいえその船長によって襲われているのだ。
仲間が、元仲間によって傷つけられている。
ルフィは奥歯をかみしめた。
「・・・出て来い執事・・・」
海賊たちはまだ襲われ続けている。
そこに向かって、彼は叫んだ。
「お前は仲間を何だと思ってるんだァ!!!」
「ルフィ・・・!!?」
ナミも驚くほどの、ルフィの叫びであった。
PR
カレンダー
フリーエリア
最新CM
最新記事
プロフィール
HN:
No Name Ninja
性別:
非公開
ブログ内検索
最古記事
(07/23)
(07/23)
(07/23)
(07/23)
(07/23)